【ヘルペスで保育園は休むべき?】登園停止や登園基準まとめ

本コラムではヘルペスで保育園は休むべきなのか?を解説します。ヘルペスが子どもにうつる感染経路や原因、ヘルペスかどうかを確認する方法とは。

子どもが口唇ヘルペスになった時、幼稚園(保育園)の登園停止や登園基準、何科に行くべきか、再発防止のためにやってはいけないことなど解説していますので、最後までご一読ください!

目次

子供がヘルペスになったら?登園について

ヘルペスとは?子どものヘルペス症状について

ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染症の一種です。HSVには1型と2型の2種類があり、1型は主に口腔や顔面、2型は主に性器に発症します。子どものヘルペス症状はHSVの種類と発症部位によって異なります。

口唇ヘルペス

口唇ヘルペスは、HSV1に感染することで発症します。口や唇に水疱やただれ、痛みなどの症状が現れます。初感染の場合は、全身症状(発熱、倦怠感など)を伴うこともあります。

口腔内ヘルペス

口腔内ヘルペスは、HSV1または2に感染することで発症します。口の中に水疱やただれ、痛みなどの症状が現れます。また、発熱や倦怠感などの全身症状を伴うこともあります。

子供の初感染は、全身症状が重症化することがあります。性器ヘルペスは、妊娠中の女性が感染すると、胎児に感染するリスクがあります。

ヘルペスがうつる子供への感染経路とは?

子供へのヘルペスの感染経路は、主に「接触感染」「飛沫感染」です。

接触感染は、子供の間で最も一般的な感染経路です。口唇ヘルペスや性器ヘルペスの症状が出ている人の口や性器に触れることで、ウイルスが感染します。

また、口唇ヘルペスの症状が出ている人の口元にキスをしたり、同じ食器やタオルを使ったりすることでも、感染する可能性があります。飛沫感染は咳やくしゃみをした際に、ウイルスを含んだ飛沫を吸い込むことで、感染する可能性があります。

ヘルペスかどうかを確認する方法は?

HSVは、唇や口内、性器、目、脳などに感染する可能性があります。こどものヘルペス感染の症状は、以下の通りです。

子どもがヘルペスかどうかを確認する方法
・口唇ヘルペス:口の周りに水ぶくれやかさぶたができる
・ヘルペス性歯肉口内炎:口内や歯茎に水ぶくれや潰瘍ができる
・帯状疱疹:帯状に水ぶくれや発疹ができる

これらの症状が見られる場合、ヘルペス感染の可能性があります。ただし、ヘルペス以外の原因でも、これらの症状が出ることがあります。

ヘルペスの診断は、主に症状と問診に基づいて行われます。水ぶくれや潰瘍の検査で、HSVのDNAや抗原を検出することで、確定診断を行うことができます。

ヘルペスで保育園(幼稚園)に登園できるの?

結論として、軽度の口唇ヘルペスや単純ヘルペス性歯肉口内炎の場合、マスクや絆創膏で病変部を覆うなどして感染予防をすれば、登園は可能です。ただし、重症の口唇ヘルペスやカポジ水痘様発疹症、ヘルペス性歯肉口内炎などの場合は、感染力が強いため、すべてかさぶたになるまで登園は控える必要があります。

ヘルペスの感染力は、発疹が出る前や発疹が出る初期に強いです。発疹が治まってかさぶたになると、感染力は低下します。

保育園や幼稚園では、感染症の拡大を防ぐために、出席停止の基準を設けている園があります。ヘルペスは、出席停止の対象となる感染症ではないが、感染力が高いため、保育園や幼稚園の判断によっては登園を控えるよう指示されることもあるため、気になる場合は直接確認することが望ましいです。

口唇ヘルペスの登園停止や登園基準は?

日本では、学校保健安全法の第二種の感染症に指定されており、耳下腺のはれが消えるまで登校・登園停止となります。しかし、口唇ヘルペスのみの場合は、マスクなどで病変部を適切に被覆すれば、登園・登校が可能です。

具体的には、以下の条件を満たす場合に登園・登校が可能です。

ヘルペスで登園・登校が可能な判断基準
・発熱や全身症状がない
・水疱が痂皮化し、かさぶたができた
・マスクなどで病変部を適切に被覆している

なお、これらの条件を満たしていても、登園・登校を控えた方が良い場合もあります。例えば「クラスに免疫不全の子どもがいる」「集団生活で感染拡大のリスクが高い」などの場合は、登園・登校を控えた方が望ましいでしょう。

クリニック編集長

口唇ヘルペスの感染を防ぐためには、手洗い、うがい、マスクの着用などの感染対策を徹底しましょう。口唇ヘルペスを発症した場合は、早めに医療機関を受診すすことが重要です。

子供がヘルペスになった時の対処方法について

ヘルペスで安静にしなければならない期間は?

単純ヘルペスの安静期間は、症状の程度によって異なりますが、一般的に1週間程度です。この期間は、十分な睡眠と栄養をとり、体力回復に努めましょう。

再発した単純ヘルペスの症状は、発疹(水ぶくれ)やかゆみ、痛みなどです。症状が出た場合は、早めに抗ウイルス薬を服用すると、症状が軽くなり、治癒期間も短くなります。

帯状疱疹の安静期間は、症状の程度や経過によって異なりますが、一般的に2〜3週間程度です。この期間は、安静に過ごし、十分な睡眠と栄養をとり、体力回復に努めましょう。

また、帯状疱疹の水ぶくれは、ウイルスが含まれているため、破らないように注意しましょう。破れた場合は重症化のリスクが高まるため、早めに医療機関を受診しましょう。

子供がヘルペスになったら何科に行けばいい?

子供がヘルペスになった場合は、皮膚科または小児科を受診するのが一般的です。皮膚科は、皮膚や粘膜の疾患を専門とする科です。ヘルペスは、皮膚や粘膜に水ぶくれや潰瘍などの症状を引き起こすウイルス感染症です。そのため、ヘルペスの診断や治療は、皮膚科で行われることが多いです。

小児科は、子供の健康を総合的に診る科です。ヘルペスは、子供にも発症する疾患です。そのため、子供がヘルペスに感染した場合は、小児科で診てもらうこともできます。

どちらの科を受診するかは、子供の症状や年齢などによって判断します。例えば、以下のような場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。

皮膚科受診のケース
・口唇ヘルペスなどの、皮膚に症状が現れている場合
・再発性ヘルペスの場合
・ヘルペス以外の可能性も考慮する必要がある場合

一方、以下のような場合は、小児科を受診することをおすすめします。

小児科受診のケース
・新生児や乳幼児で、ヘルペスの症状が重い場合
・発熱や倦怠感などの全身症状がある場合
・他の病気が疑われる場合

また、かかりつけの病院があれば、そちらを受診するのもよいでしょう。かかりつけの病院では、子供の健康状態を把握しているため、適切な診療を受けることができます。

子どものヘルペスは最短何日で治る?どのくらいで完治?

子どものヘルペスは最短で7日、通常は10日~2週間で治ります。状況によって治療期間が変わることを認識しておきましょう。

・初感染の場合:症状が重い場合があり、2~4週間かかることもあります
再発の場合:初感染よりも症状が軽く、7~10日で治ることが多いです
・治療をせずに放置した場合:2~4週間かかることもあります

治療をする場合、抗ヘルペスウイルス薬を塗布したり、内服したりすることで、症状を軽くしたり、治る期間を短くしたりすることができます。子どものヘルペスは、感染力が強いため、患部に触れた手で目を触らないように注意しましょう。また、タオルや食器などの共用も避けましょう。

口唇ヘルペスはいつからうつらない?感染力はいつまで?

結論として、かさぶたが完全に剥がれた後は感染力が弱まります。口唇ヘルペスの感染力は、症状が現れている期間が最も高くなります。症状が現れる前や、症状が治まった後でも感染する可能性はありますが、症状が現れている期間に比べると低くなります。

具体的には、水ぶくれなどの症状が現れている期間(発症から10~14日程度)は、ウイルスを大量に排出するため、感染力が最も高くなります。

水ぶくれがかさぶたになって治りかけても、まだウイルスが排出されている可能性があります。この期間は、かさぶたがはがれるまでとされています。かさぶたがはがれて完全に治った後も、ウイルスは体内に潜伏しています。しかし、この期間はウイルスの排出量が少なく、感染力が低くなります。

クリニック編集長

口唇ヘルペスの症状が現れている期間は、特に周囲への注意や配慮が必要です。幹部の状況を毎日確認しながら、予防対策に努めましょう。

ヘルペスで保育園は休む?関連する質問(Q&A)

ヘルペスはお風呂でうつりますか?

お風呂のお湯は、熱によってウイルスが死滅するため、お風呂の水を介して感染することはありません。また、お風呂のイスや床にも、ウイルスは長時間生存できません。

ただし、ヘルペスの症状が出ているときに、タオルや歯ブラシなどの共用は避けましょう。これらの共用品にウイルスが付着している可能性があり、他人に感染させる原因となります。

また、ヘルペスの症状が出ているときは、患部に触れる際には手洗いを徹底しましょう。患部に触れた手で、目や口などを触ると、そこから感染する可能性があります。

親子間での注意事項
・ヘルペスの症状が出ている場合は、お風呂に入るのを避ける
・タオルや歯ブラシなどの共用は避ける
・患部に触れる際には手洗いを徹底する

親子で同じお風呂に入る場合、ヘルペスの感染リスクは高まる可能性があります。ただし、お風呂に入るだけで感染する可能性は低いため、過度に心配する必要はありません。これらの対策をとることで、ヘルペスの感染リスクを軽減することができます。

ヘルペスの原因はストレスですか?

ストレスはヘルペスの再発の原因となる可能性があります。ストレスは、免疫力を低下させるため、ヘルペスウイルスが再活性化しやすくなると考えられているためです。

ストレスによって、体内のコルチゾールなどのストレスホルモンの分泌が促進されます。これらのホルモンは、免疫力を低下させる作用があります。

ストレスは、睡眠不足や食生活の乱れなど、生活習慣の乱れを引き起こす可能性があります。これらの生活習慣の乱れも、免疫力を低下させ、ヘルペスの再発を促進します。

ストレスを溜め込まないように、十分な睡眠や休息をとり、適度な運動やリフレッシュを心がけることも重要な予防習慣となります。

ヘルペスの抑制療法とは?期間は?

ヘルペスの「抑制療法」とは、再発を予防するために、抗ヘルペスウイルス薬を毎日服用する治療法です。ヘルペスは一度感染すると、ウイルスは体内に潜伏し、再発を繰り返す可能性があります。

抑制療法では、抗ヘルペスウイルス薬を毎日服用することで、ウイルスの増殖を抑制し、再発を予防します。抑制療法の期間は、1年間を目安としています。

抑制療法は、再発頻度が高い場合や、再発すると症状が重い場合に行われます。また、妊娠を希望する場合や、性交渉の際にパートナーに感染させたくない場合にも、抑制療法が勧められることがあります。

抑制療法は、再発を予防する効果が高く、再発の頻度を大幅に減らすことができます。また、再発した場合でも、症状が軽くなる傾向があります。

ただし、抑制療法は、薬の副作用や、長期的な服用による安全性などの懸念もあります。抑制療法を受けるかどうかは、患者さんの状況や、医師と相談して決めることが大切です。

ヘルペスになったらやってはいけないことは?

ヘルペス症状の時に注意すべき行動をお伝えします。

注意
患部を触った手で他の部位を触る

ウイルスは、患部から分泌される体液や、水ぶくれの破裂によって飛び散る体液によって感染します。そのため、患部を触った手で他の部位を触ると、ウイルスが他の部位に感染する可能性があります。

注意
患部を無理に潰す

患部を無理に潰すと、ウイルスが体内に拡散する可能性があります。また、潰すことで傷が開き、そこから細菌感染を起こす可能性もあります。

注意
患部を他人に触らせる(接触してしまう)

ウイルスは、直接の接触によっても感染します。そのため、患部を他人に触らせると、ウイルスが他人に感染する可能性があります。

注意
生活習慣の乱れ

ヘルペスの再発を抑えるために、生活習慣を整えることが大切です。睡眠時間がいつもよりも足りていない、睡眠の質が低い、1週間の生活スタイルがバラバラになっている、適度な運動ができていない、ストレスを溜め込む生活になっている。

このようなライフスタイルはヘルペスの再発にも影響を及ぼします。

生活習慣を整えることで、再発を予防し、健康的な生活を送りましょう。また、ヘルペスの症状が現れているときは、患部を清潔に保ち、抗ヘルペス薬を服用して早めに治療を開始しましょう。

保育士が口唇ヘルペスになった場合は?出勤停止?仕事休むべき?

症状が軽い場合は、患部を清潔に保ち、抗ヘルペス薬を服用して治療を続けながら、出勤を続けることができます。症状が重い場合は、患部からウイルスが飛び散る可能性があるため、保育園の感染症対策ガイドラインに従って、出勤を控えたり、休んだりする必要があります。

保育士が口唇ヘルペスになった場合は、保育園の感染症対策ガイドラインに従って、適切な対応をとりましょう。

記事のまとめ:ヘルペスで保育園は休む?について

この記事では子どもがヘルペスになったら休むべきなのかについて解説をしました。症状の状況をチェックして判断が必要ですが、無理は禁物です。症状を早く治めるために、抗ウイルス薬の服用を早期に行いましょう。

また日常生活の管理も重要になります。ヘルペス症状は自分だけではなく、周囲への感性への配慮も必要です。本コラムを参考に適切な対応を心がけましょう!

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