そもそもヘルペスの種類って?3種類の違いを解説

まず、ヘルペスは一般的にはヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症のことを指します。主に口唇ヘルペス(ヘルペスラビアリス)性器ヘルペス(ヘルペスジェニタリス)が存在しますが、その他にも水痘・帯状疱疹を引き起こすウイルスなど、ヘルペスウイルスの種類は多岐にわたります。

1.口唇ヘルペス

ヘルペス・シンプレックスウイルス1型(HSV-1)によって主に引き起こされます。初感染では発熱やリンパ節の腫れ、咽頭痛などの全身症状に加え、口腔内に痛みを伴う水疱が現れることがあります。再発するときは主に唇に水疱が現れます。

2.性器ヘルペス

主にヘルペス・シンプレックスウイルス2型(HSV-2)によって引き起こされますが、HSV-1が原因となることもあります。感染初期には発熱や全身倦怠感、リンパ節の腫れなどの全身症状が現れることがあります。その後、性器や肛門周囲に痛みを伴う水疱や潰瘍が現れます。

3.帯状疱疹

ヘルペス・ゾステルウイルス(VZV)によって引き起こされます。水痘を発症した後、体内に潜伏していたウイルスが何らかの原因で再活性化し、帯状疱疹となります。体の一部(通常は体の一側だけ)に疼痛を伴う赤い発疹や水疱が現れます。

これらのヘルペスウイルスは、体液(唾液、精液、膣分泌物)を介して人から人へ感染します。また、水痘・帯状疱疹ウイルスは空気感染することもあります。

免疫力が低下したり、ストレスがかかったりすると、これらのウイルスは再発する可能性があります。再発した場合、症状は初感染時よりも通常は軽度ですが、それでも不快なものであり、感染者は苦痛を感じることがあります。

治療には主に抗ウイルス薬が用いられ、症状の軽減や再発防止、感染拡大の抑制が目指されます。特に性器ヘルペスの場合は、感染を他人に広げないためにも適切な治療とパートナーとのコミュニケーションが重要となります。

また、未だにヘルペスウイルスに対する完全なワクチンは開発されていませんが、帯状疱疹に対する予防接種は高齢者を対象に一部で行われています(2021年9月現在)。これは一度水痘を経験した人が帯状疱疹を発症しないようにするためのものです。

なお、ヘルペスウイルス感染は一般的に深刻な問題ではありませんが、稀に重篤な合併症を引き起こす可能性があります。例えば、新生児ヘルペスは生命を脅かす可能性がありますし、ヘルペス脳炎は神経学的な障害を引き起こす可能性があります。そのため、ヘルペスに関連する症状がある場合は医療機関を訪れ、適切な診断と治療を受けることが重要です。

・ヘルペスは感染症で主に口唇・性器・帯状疱疹の3種類があります
・治療は抗ウイルス薬を用いて行います
・通常は深刻ではありませんが重篤な合併症のリスクもあります
・症状が現れたら早めに専門医・医療機関に相談をしましょう!

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