ヘルペスが彼氏・彼女に言えない!性器・口唇ヘルペスの伝え方

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ヘルペスが彼氏、彼女に言えない…実はそう思う方が沢山います。本記事ではヘルペスの原因から、彼氏彼女げの伝え方、向き合い方、パートナーとの接し方についてご紹介します。口唇ヘルペス、性器ヘルペスとの違い、治す方法について最後までお読みください。

目次

口唇ヘルペス・性器ヘルペスとは?感染者数はどのくらい?

みんなが気になっている口唇ヘルペス・性器ヘルペス

口唇ヘルペスと性器ヘルペスは、どちらも単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって起こる症状です。口唇ヘルペス(HSV-1)は、口から口への接触によって伝播し、口腔内や周囲に感染します。性器ヘルペス(HSV-2)は、性行為によって伝播し、性器や肛門に感染します。

口唇ヘルペスは、唇やその周りに小さな水ぶくれができ、ピリピリチクチクとした痛みや痒みが起こります。対して、性器ヘルペスは、性器の臀部に小さな水ぶくれができ、ピリピリチクチクとした痛みや痒みが起こるのが症状の特徴です。

ヘルペス菌は誰でも持っている?

ヘルペス菌は、誰でも持っているわけではありませんが、その割合は高いです。症状の自覚症状の有無にかかわらず、人口の何割かは知らずに持っています。

推定によると世界では50歳未満の約67%が単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)に、また15歳から49歳までの約15%が単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)に感染しているとされています。

口唇ヘルペスに感染している日本人の割合は?

日本人の10人に1人が口唇ヘルペスに感染していると推測されています。多くの人は子供の頃に単純ヘルペスウイルスに感染し、20代〜30代に限定すれば「約半数が感染」しています。60歳以上にもなると、ほとんどの人が感染しており、年齢が高くなるにつれて感染率が高まるデータになっています。

口唇ヘルペスは、唇や口の周りに水ぶくれができる病気です。忙しいとき、風邪を引いたとき、ストレスを感じたときに免疫力が弱まり、発症する確率が高ます。

性器ヘルペスに感染している日本人の割合は?

性器ヘルペスの感染者数は、日本では年間約9万人と推定されています。これは、感染症法の5類定点把握対象疾患として、全国の性感染症定点医療機関(厚生労働省)から感染症発生動向調査に報告されている数値です。

性器ヘルペスの感染者数は、女性の方が男性よりも多い状況です。また、年齢別では20代後半〜40代前半にかけて最も感染割合が多くなっています。

ヘルペスの感染力はどのくらい?口唇ヘルペス・性器ヘルペスの発症について

口唇ヘルペスの感染力

口唇ヘルペスの感染力は、症状が出ている期間が最も強いとされています。症状が出ているときは、水ぶくれや傷からウイルスが直接に人から人に感染するほか、タオルやコップ、フォークなどの共用によっても感染する可能性があります。通常水ぶくれは数日でかさぶたになって治ります。

症状が出ていない期間でも、ウイルスは口や唇の粘膜に潜伏しています。この期間は感染力は低いとされていますが、免疫力が低下したときや、ストレスや疲労などで体調が悪いときに、再発することがあります。

性器ヘルペスの感染力

性器ヘルペスの感染力は、症状がある時だけでなく、無症状の時にも強いです。症状がある時は、性器やその周辺に水ぶくれや潰瘍などの病変が出現します。

これらの病変からウイルスが漏れ出し、性的接触によって他の人に感染します。また、病変が治癒した後も、ウイルスは体内に潜伏し続けており、再発するたびに感染力が高まる傾向があります。

無症状の時は、病変がないため、感染していることに気づかない場合が多いです。しかし、無症状の時期でも、ウイルスは皮膚や粘膜に存在し、性的接触によって他の人に感染させる可能性があります。

クリニック編集長

口唇ヘルペスと性器ヘルペスでは症状や感染経路、感染力が異なります。但しどちらも感染力が高いため、適切な予防対策が大切になります。

ヘルペスが彼氏(彼女)に言えない!ヘルペス持ちパートナーとの付き合い方

ヘルペスを彼氏(彼女)に言えない!と思った時

ヘルペスについて彼氏(彼女)に伝えられないのは、誰もが抱く感情です。ヘルペスは性感染症の一種であり、感染していることを彼氏(彼女)に伝えることで、嫌われるのではない、拒絶されるのではないか、別れを告げられてしまうのではないかという不安が大きくなるものですよね。

ですが、ヘルペスは決して恥ずべき病気ではありません。ヘルペスを言えないままでいると、パートナーに感染させてしまうリスクがあり、大切なパートナーの健康を害することにつながります。また、パートナーから誤解や不信感を抱かれることにもなりかねません。

先ほどもお伝えした通り、ヘルペスの感染力は強く、本人が自覚症状がなくとも感染している場合もあります。ヘルペスに感染している人は、決して少数派ではないということです。

ヘルペスには、症状を抑える治療薬があります!適切な治療を行うことで、症状を軽減し、再発の頻度を減らすことができます。まずは現状を落ち着いて受け入れて「ヘルペス」を正しく理解して、向き合ってみましょう。

ヘルペスのパートナーへの伝え方(彼氏・彼女)

彼氏(彼女)にヘルペスについて伝えるときは、まず、ヘルペスとはどういう病気なのかを、正しく理解してもらうことが大切です。ヘルペスは、一度感染すると完全に治癒することはありませんが、適切な治療を行うことで、症状を軽減し、再発の頻度を減らすことができます。

また、彼氏(彼女)にヘルペスについて伝えるときは、自分の気持ちもきちんと添えて、誠実に伝えるようにしましょう。ヘルペスについて伝えることで、彼氏(彼女)に嫌われたり、別れを告げられたりするのではないかという不安を、正直に話してみましょう。

ヘルペス症状をペートナーへ伝える方法(伝え方)
まずはヘルペスの基本知識を正しく理解する
自分のヘルペス症状の度合いなどを理解する
落ち着いた雰囲気で事実を伝えましょう
誠実な言葉で、感情も添えて丁寧に伝える
ヘルペスとはどのような病気なのか、正しく説明しましょう
症状のないときでも感染する可能性があること、感染を予防するためにどのような対策をとればいいのかを伝える
パートナーにも検査を受けてもらうことを勧める
一緒にできる対策方法(ルール)を決めていく

パートナーの反応によっては、びっくりして受け取ったり、悲しまれたりすることもあるかもしれません。しかし、ヘルペスは誰にでも起こりうる病気であることを理解してもらい、一緒に対策をとっていくことが大切です。

クリニック編集長

パートナーに伝える前に、医師に相談することが安心です。医師からヘルペスについて正しい知識を得て、パートナーに伝えるポイントして役立てましょう。

彼氏(彼女)がヘルペスだと分かったら

彼氏(彼女)がヘルペスだと分かったら、まずはヘルペスについて正しい知識を身につけることが何より大切です!パートナーがヘルペスに感染していることを知った後、どのように対処するかは、受け取り手の価値観や捉え方によって異なりますが、ヘルペスは決して恥ずべき病気ではありません。ただし、感染リスクがあることは事実です。

そのため、彼氏(彼女)とよく話し合い、お互いの理解と協力の下で、今後の付き合い方を決めることが大切です。以下のポイントに注意をして、誠実に話し合ってみましょう。

ヘルペスについてパートナーと話し合うポイント
・ヘルペスについて、どのような知識を持っているか
・ヘルペス感染のリスクをどのように考えているか
・性行為やキスなどのスキンシップについて、どのように考えたいか
・ヘルペス感染を予防するために、一緒にどのような対策をとっていけるのか

話し合いの中で、お互いに納得できる答えが見つかれば、それに合わせて付き合い方を決めることができます。また、ヘルペスについて正しい知識を身につけることで、感染リスクを減らすことにつながります。

実はこうやって真剣に話し合って、向き合うことで、お互いのパートナーシップが深まるケースもあります。大切な話し合いのタイミングだと受け止めて、向き合ってみましょう。

口唇ヘルペスとキスの関係は?キスはできないの?うつる時期は?

口唇ヘルペスを発症している場合は、キスを控えることが重要です。また、水ぶくれに触れた手で目をこすったり、口や鼻を触ったりしないように注意しましょう。これは、パートナーや家族にも同様です。

更新ヘルペス時の注意点
・症状があるときは、キスを控える
・タオルや食器(コップ・お皿・お箸など)を他の人と共有しない
・口や唇を触らない(パートナーに対してのスキンシップにも注意する)

口唇ヘルペスは症状が出ている時期(発症期)に最も感染力が高く、水ぶくれやかさぶたができた後も、まだウイルスが残っている可能性があるため、感染する可能性があります。そのため、かさぶたが剥がれた数日間(目安は3日〜7日程度)もキスを避けることが賢明です。

再発したときは、症状が出ている間(かさぶたなど治って数日間まで)はキスを避けましょう。口唇ヘルペスの治療には、抗ヘルペスウイルス薬が有効です。早めに治療を始めることで、症状の軽減や再発の予防につながります。

ヘルペスはいつからうつらなくなるの?

ヘルペスがうつらなくなるのは、症状が出ていない場合です。ただしウイルスは体内に潜伏しているため、再発する可能性はあることを理解しておきましょう。ヘルペスは再発率が高く、一度感染すると約7〜8割の方が1年以内に再発すると言われています。

ヘルペスの再発には、ストレスや疲労、発熱などの要因が関係します。再発を防ぐためには、普段から体調管理を心がけることが大切です。

口唇ヘルペスで性行為はできないの?

口唇ヘルペスのある人は、症状が出ている間は性行為を控えるべきと言えます。ヘルペスは、水ぶくれ、唾液、涙液などに接触することで感染します。特に、水ぶくれの中にはウイルスがたくさん存在するため、この期間は特に注意が必要です。

口唇ヘルペスは、2週間程度かかりますが、特に何をせずとも自然治癒していきます。水ぶくれを潰さないよう注意し、自然にかさぶたが取れるのを待てば、跡を残さずに治すことができます。早く治したいのであれば、内服薬の服薬が効果的です。自然治癒より短い時間で水ぶくれが改善します。

ヘルペス症状になったらやってはいけないこと

ヘルペスの症状が出ている期間は、特にこれら行動に注意しましょう。

ヘルペス症状になったらやってはいけないこと
症状が出ているときには、キスや性行為を行う
共用のタオルや食器などを使う(家族・パートナー)
患部を触りすぎる(過度にいじる)
患部をこすってしまう、掻いてしまう
手洗い等の清潔感を保たない
症状の最中に外出をしてしまう(複数名と接触する)
無理をせず、安静にしないスケジュールで過ごすこと

クリニック編集長

ヘルペスは、免疫力が低下しているときに再発しやすいため、日頃から体調管理を心がけることが大切です。十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけ、適度な運動をするようにしましょう。

ヘルペスが彼氏に言えない!質問まとめ(Q&A)

女性の性器ヘルペスは何日で治る?治るの?

女性の性器ヘルペスは、抗ヘルペス薬を服用することで、通常は1週間〜10日で治ります。女性の性器ヘルペスは、基本的には感染後2~10日の潜伏期間を経て発症します。

性器ヘルペスの治療には、抗ヘルペス薬が用いられます。抗ヘルペス薬は、ウイルスの増殖を抑制し症状を軽減してくれます。性器ヘルペスを発症した場合は、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けましょう。

ヘルペスはほっといても治りますか?

ヘルペスは平均して7~10日で自然治癒します。但し放置すると、他の人にうつしたり、何度も再発したりするリスクがあります。

ヘルペスは、他のウイルス性疾患とは異なり、症状が治まってもウイルスが神経節に潜んでいるため、免疫力が低下したときに再び症状が現れます。ヘルペスを早く治したい場合は、内服薬を服用すると効果的です。自然治癒よりも短い時間で水ぶくれが改善します。

大人になって初めてヘルペスにかかったらどうなる?

大人になって初めてヘルペスに感染した場合、症状が重くなるケースがあります。これは、大人になると免疫力が低下しているためです。

大人になって初めてヘルペスにかかった場合(事例)
・唇や口の周りに、3〜5ミリ大の水ぶくれが出現する
・水ぶくれが破れると、痛みやかゆみが生じる
・発熱、頭痛、全身倦怠感などの症状が出る場合がある

ヘルペスの症状が現れた場合は、早めに皮膚科を受診して治療を受けましょう。治療には、抗ヘルペスウイルス薬の内服や外用薬が用いられます。

ヘルペスに心当たりないのにうつるの?

ヘルペスは、症状があるときだけでなく、無症状のときにも他の人に感染する可能性があります。約60〜70%の人は症状が出ないので気付かないことがあります。

ヘルペスウイルスは、一度感染すると神経節に潜伏し、免疫力が下がったときに再発します。再発の原因は、疲労やストレス、病気、生理などさまざまです。そのため、再発の症状がないときでも、ウイルスが排出されている可能性があります。そのため、ヘルペスに感染した事実すら知らない人から感染することもあるのです。

ヘルペスに心当たりがない場合に考えられる感染経路

性行為
性器ヘルペスの主な感染経路です。症状が出ているときはもちろん、潜伏しているときも感染する可能性があります。

口移し
口唇ヘルペスの感染経路です。キスや食事、飲み物のシェアなどによって感染する可能性があります。

接触感染
タオルや食器、ドアノブなど、ウイルスがついた物に触れた手で、目や口、性器に触れることによって感染する可能性があります。心当たりがない!と思われる場合は、この「接触感染」の可能性が高いと言えるでしょう。

記事のまとめ:ヘルペスを彼氏(彼女)に言えないについて

ここまでヘルペスに関する、パートナーとの接し方、対策、向き合い方を中心にコラムでお伝えをしてきました。ヘルペスを伝えることは、恥ずかしい、嫌われるかもしれない、別れを切り出されるかもしれないなど、様々な理由があると思います。ヘルペスは決して珍しい症状ではなく、恥ずかしい病気ではありません。

ぜひ本記事も参考に、また専門医師の診察やアドバイスも取り入れながら、パートナーと向き合ってみてください。パートナーと一緒に、感染のリスクを下げる対策を取ってみましょう。

この記事の参考文献

厚生労働省
日本性感染症学会

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