このコラムでは口唇ヘルペスが毎月できると悩んでいる方へ!その考えられる特徴や原因、今日から実践した対処方法をお伝えします。月に何度も繰り返したら、しょっちゅう頻繁に再発する場合は、原因があります。
ヘルペスと免疫力やストレスとの関係、やってはいけないこと、再発防止に効く療法までお伝えしていますので、最後までご一読ください!
口唇ヘルペスが何回も繰り返しできるのはなぜ?
口唇ヘルペスとはなに?
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって引き起こされる感染症です。HSVは、唇やその周囲に水ぶくれや赤み、痛みなどの症状を引き起こします。口唇ヘルペスの症状は、主に以下のとおりです。
・チクチク・ピリピリとした痛み
・赤み
・水ぶくれ
・潰瘍
症状は、数日かけて治まりますが、再発を繰り返すことが多いのが特徴です。
口唇ヘルペスは短期間に何度も繰り返しできるものなの?
口唇ヘルペスは一度かかると、何度も繰り返し発症する可能性があります。口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスの感染によって起こる病気です。このウイルスは一度感染すると、体内に潜伏し、免疫力が低下したときに再活性化して発症します。再発の原因としては、以下のようなものが挙げられます。
・疲労やストレス
・風邪や発熱
・月経前症候群(PMS)
・紫外線の浴びすぎ
・睡眠不足
・不規則な生活
発症初期に抗ウイルス剤を服用することで、再発を抑えることが可能です。口唇ヘルペスを発症した場合は、無理をせずに早めに受診するようにしましょう。
ヘルペスがしょっちゅうできる!月に2回(何回も)できる原因は?
ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって引き起こされる感染症です。HSVは一度感染すると、体内に潜伏し、再発を繰り返すことがあります。ヘルペスの再発の原因は、大きく分けて次の3つです。
HSVは、免疫力によって抑えられています。そのため、風邪やストレス、過労などで免疫力が低下すると、再発しやすくなります。
紫外線は、免疫力を低下させるだけでなく、HSVの増殖を促進する作用があります。そのため、日焼けなどで紫外線を浴びすぎた際にも、再発しやすくなります。
皮膚に傷があると、HSVが侵入しやすくなります。そのため、口唇や性器に傷を負った際にも、再発しやすくなります。
女性ホルモンのバランスが乱れると、免疫力が低下しやすくなります。そのため、月経前後や妊娠中は、ヘルペスが再発しやすくなります。
ヘルペスウイルスに再感染すると、再発のリスクが高くなります。例えば、口唇ヘルペスに感染した人が、性器ヘルペスに感染すると、性器ヘルペスの再発のリスクが高くなります。
これらの特徴に当てはまる人は、ヘルペスになりやすいと言えます。ヘルペスを予防するためには、免疫力を高めることが重要です。
再発が頻繁にある場合は、医師に相談して、抗ウイルス薬を処方してもらうことも検討しましょう。抗ウイルス薬は、再発の予防や症状の軽減に効果があります。
ヘルペスの原因はストレス?ストレスとの関係
ヘルペスの原因はストレス?強いストレスはヘルペスに関係するの?
ヘルペスの再発とストレスは密接に関係があると言えます!強いストレスは免疫システムを抑制する作用があります。そのため、ストレスによって免疫力が低下すると、ヘルペスウイルスが再活性化しやすくなります。具体的には、ストレスによって、以下の変化が起こります。
・サイトカインの分泌が抑制される
・NK細胞の活性が低下する
・マクロファージの活性が低下する
これらの変化により、ヘルペスウイルスに対する免疫応答が弱まり、再活性化しやすくなります。
ヘルペス再発を防ごう!ストレスを溜めない予防習慣とは?
なるべくストレスを溜めない生活習慣を心がけましょう。代表的な注意点をお伝えします。
・1日7時間以上の睡眠を確保できるようにする
・毎日決まった時間に起きて、決まった時間に寝る(休日の寝溜め注意)
・バランスの良い食事を心がけ、栄養不足にならないようにする
・ウォーキングやジョギングなど、無理のない範囲で週2〜3回は身体を動かす
・仕事や勉強で疲れたと感じる前に、休息の調整を心がける
・強い日差しが降り注ぐ時間帯は、外出を控えるか、日焼け止めを塗って対策をする
・前兆症状を感じたら、早めに抗ウイルス薬を処方して症状を抑える
再発の前兆を感じたら、早めに対処することが大切です。前兆としては、チクチクする、ヒリヒリするなどの症状が現れることがあります。このような症状が現れたら、早めに医療機関を受診し、抗ヘルペスウイルス薬の服用を検討しましょう。
ヘルペスにビタミンは効く?良いビタミンは?
結論から言うと、ヘルペスの予防や再発予防にビタミンは効果的であると考えられています。特に、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンEの3つのビタミンが有効であると考えられています。
その1:ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用によって免疫力を高める働きがあります。免疫力が高まることで、ヘルペスウイルスの感染や増殖を抑制する効果が期待できます。
食品例:レモン、オレンジ、キウイ、ブロッコリー、キャベツ
その2:ビタミンA
ビタミンAは、粘膜や皮膚の健康を保つ働きがあります。粘膜や皮膚が健康な状態であれば、ヘルペスウイルスの侵入を防ぐ効果が期待できます。
食品例:うなぎ、レバー、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ
その3:ビタミンE
ビタミンEは、抗酸化作用によって細胞のダメージを防ぐ働きがあります。細胞のダメージが防がれることで、ヘルペスウイルスの増殖を抑制する効果が期待できます。
食品例:アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、オリーブオイル、アボカド
また、ビタミンの吸収を高めるためには、鉄分や亜鉛を一緒に摂取することも大切です。例としては、鉄分(レバー、赤身肉、ほうれん草、小松菜)、亜鉛(牡蠣、レバー、赤身肉、ナッツ類)などと合わせて接種を心がけてみましょう。
なお、食品は偏りなくバランスよく摂取することと、ビタミンの摂取に加えて、早めに抗ウイルス薬の服用や外用薬の使用を行うことが大切です。
ヘルペスになったらやってはいけないことは?
ヘルペスの再発を防ぐためには、症状の初期段階で治療を開始することが大切です。また、再発を誘発する要因を避けることも重要です。やってはいけないことの代表例をご紹介します。
患部を触りすぎると、ウイルスが周囲に広がってしまう可能性があります。また、患部を触った手で他の部位を触ると、その部位にもヘルペスを発症する可能性があります。
患部を掻くと、傷口からウイルスが漏れ出しやすくなります。また、傷口から細菌が侵入して、炎症や化膿を引き起こす可能性があります。
化粧をすると、化粧品が患部に付着して、ウイルスが広がる可能性があります。また、化粧品が患部を刺激して、症状を悪化させる可能性があります。
熱を当てると、患部が炎症を起こしやすくなります。また、ウイルスの活性化を促進する可能性があります。
強い紫外線や風、強い刺激物などに触れると、患部が炎症を起こしやすくなります。また、ウイルスの活性化を促進する可能性があります。
これらの行動には特に注意をして、再発防止に努めましょう。前兆症状には注意して、早めに対処ができればその分症状の悪化を防ぐことができます。
ヘルペスは完治する病気ではありませんが、再発をコントロールすることは可能です。正しい知識を身につけて、再発を予防しましょう。
口唇ヘルペスが毎月できる症状と関連する質問(Q&A)
口唇ヘルペスはどれくらいで治る?最短で治すためには?
口唇ヘルペスの治癒期間は、再発の回数や程度によって異なりますが、一般的には5~10日程度です。再発を繰り返すほど、治癒期間は長くなる傾向があります。
最短で治す最大のポイントは「前兆症状から、気づいた時点で早めに抗ウイルス薬を処方すること」です。口唇ヘルペスの治療は、早ければ早いほど効果的です。症状が出たら、すぐに医療機関を受診して、抗ウイルス薬の服用や外用薬の使用を開始しましょう。
加えて、風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも努めましょう!風邪やインフルエンザなどの感染症は、免疫力を低下させて、再発を誘発します。手洗いやうがいを徹底するなどして、感染症を予防しましょう。
女性がヘルペス(唇)になる原因とは?
単純ヘルペスウイルスは、感染した人の唇や口の中の水ぶくれから出る液体や、唾液、血液などに含まれており、キスや食器、タオルの共有、性行為などによって感染します。
免疫力が低下すると、単純ヘルペスウイルスが活性化し、再発しやすくなります。免疫力を低下させる要因としては、以下のようなものが挙げられます。
女性は、男性に比べて免疫力が低下しやすい傾向にあります。そのため、女性は口唇ヘルペスにかかりやすいと考えられています。
ヘルペスを繰り返すとエイズになるリスクは高まるの?
結論として、性器ヘルペスが繰り返される場合、エイズウイルスに感染するリスクが高くなる考えられます。ただし口唇ヘルペスは、エイズウイルスに感染するリスクを高めるものではありません。
エイズとは、後天性免疫不全症候群の略称で、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)によって引き起こされる感染症です。HIVに感染すると、免疫力が低下し、様々な感染症やがんを発症しやすくなります。ヘルペスとエイズの関係は、以下の2つが挙げられます。
・性器ヘルペスは、エイズウイルスの感染リスクを高める
・エイズ患者は、ヘルペスの再発が頻繁になる
性器ヘルペスに感染すると、粘膜に傷やただれができ、その傷口からエイズウイルスが侵入しやすくなります。また、性器ヘルペスによって免疫力が低下することで、エイズウイルスに感染しやすくなると考えられています。
一方、エイズ患者は、免疫力が低下しているため、ヘルペスの再発が頻繁になることがあります。これは、エイズ患者は、単純ヘルペスウイルスの増殖を抑える免疫機能が低下していることが原因と考えられています。ヘルペスが繰り返される場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
ヘルペスが毎月できる人へ!再発防止療法とは?
ヘルペスの「再発抑制療法」は、体内のウイルス量を減らし、免疫力を高めることで、再発の頻度や重症度を抑えることができます。再発抑制療法の対象となるのは、以下のとおりです。
・年間6回以上の再発がある人
・妊娠中や授乳中、または免疫力が低下している人
・性器ヘルペスや口唇ヘルペスの再発によって、日常生活に支障をきたしている人
再発抑制療法に用いられる薬剤は、「アシクロビル」「バラシクロビル」「ファムシクロビル」などが挙げられます。これらの薬剤は、いずれも安全性と有効性が確認されており、保険適用されています。
再発抑制療法の副作用と注意点
再発抑制療法の副作用は、ほとんどありません。まれに、下痢や吐き気、腹痛などの消化器症状や、頭痛、倦怠感などの症状が出ることがあります。
再発抑制療法は、毎日継続して服用することが重要です。服用を中断すると、再発のリスクが高まるため、注意が必要です。また、再発抑制療法は、ヘルペスの再発を予防する治療法であり、完治させる治療法ではありません。
再発防止療法の費用目安
・アシクロビル
1日1回、200mgを服用する場合、1か月の費用は約1,000円です。
・バラシクロビル
1日1回、500mgを服用する場合、1か月の費用は約3,000円です。
・ファムシクロビル
1日1回、250mgを服用する場合、1か月の費用は約4,000円です。
再発抑制療法の効果
再発抑制療法の効果は、高いです。再発抑制療法を行うことで、再発の頻度を約80%程度抑えることができます。また、再発の症状も軽くなる傾向があります。。
ヘルペス再発抑制療法の費用は、薬剤と服用期間によって異なりますが、1か月あたり約1,000円から4,000円程度が目安となります。
なお、2023年3月より、再発の初期症状を感じたら、患者の判断で服用開始し、2回の服用で治療が完結する「PIT療法」が保険適用となりました。この療法は、再発抑制療法に比べて費用が安く、患者の負担が軽減されます。
記事のまとめ:口唇ヘルペスが毎月できる症状について
口唇ヘルペスが毎月できる場合、日常の習慣管理を改めて見直すサインとして捉えたいところです。免疫力の低下や、ストレスが影響していることが考えられます。
毎月繰り替える人は多く、決して珍しいことではありません。自分の生活を見直す機会と考えて、本コラムを参考に、生活習慣を見直すキッカケとしてみましょう。