ヘルペス感染して人生終わり。そんな事を考える方もいるかもしれませんが、決して終わりではありません。原因と症状をきちんと受け止め、再発防止の適切な処置を行なっていきましょう。日常の過ごし方や、症状の悪化を防ぐ対処法についてお伝えします。
本当に人生終わり?ヘルペス感染症とはなに?
ヘルペス感染症とは?
ヘルペス感染症とは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって引き起こされる疾患の総称です。HSVは、ヘルペスウイルス科アルファヘルペス亜科に属するDNAウイルスで、HSV-1型とHSV-2型の2種類があります。
HSV-1型
主に口唇や顔面の皮膚、粘膜に感染し、口唇ヘルペスや歯肉口内炎などの症状を引き起こします。HSV-2型は、主に性器の皮膚や粘膜に感染し、性器ヘルペスの症状を引き起こします。
ヘルペス感染症は、感染した人と皮膚や粘膜の接触によって感染します。HSV-1型は、口唇ヘルペスや歯肉口内炎の症状がある人から、キスや口移しなどで感染することがあります。また、HSV-1型は、口腔や咽頭の粘膜に潜伏していることもあるため、無症状の人も感染源になる可能性があります。
HSV-2型
性器ヘルペスの症状がある人から、性交渉やオーラルセックスなどで感染することがあります。また、HSV-2型も、性器や肛門の粘膜に潜伏していることもあるため、無症状の人も感染源になる可能性があります。
ヘルペス菌は誰でも(みんな)持っている?何人に一人感染している?
実は、ヘルペス菌を持っている人は大勢います。世界では、推定で50歳未満の37億人(約67%)の人が単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)に感染していると推定されています。HSV-1は、口唇ヘルペスや帯状疱疹の原因となるウイルスです。推定罹患率はアフリカ(87%)が最も高く、アメリカ大陸(40-50%)が最も低くなっています。
また、約13%の人が単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)に感染していると推定されています。HSV-2は、性器ヘルペスの原因となるウイルスです。ヘルペス菌に感染していても、症状が出ない人もいます。
ヘルペス(口唇・性病)は一生治らないの?
これは「Yes」です。ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスというウイルスによって引き起こされる病気です。このウイルスは、一度感染すると体内に潜伏し、免疫力が低下したときに再発することがあります。
ヘルペスの再発を抑える治療法はありますが、完全にウイルスを排除することはできません。そのため、ヘルペスに感染してしまった人は、一生付き合っていく必要があるのです。
「一生付き合っていく」ということから「人生終わった」と捉えることもいるかもしれませんが、適切な治療法、向き合い方で付き合っていくことができます。ヘルペス治療は、抗ヘルペス薬の服用によって症状を抑えることが目的です。
ヘルペスにかかりやすい人・かかりにくい人の特徴は?
ヘルペスにかかりやすい人 | ヘルペスにかかりにくい人 |
・妊娠中の人 ・性行為の経験が多い人 ・免疫力が低下している人 ・ストレスや疲労が溜まっている人 ・アトピー性皮膚炎などの肌の弱い人 | ・清潔に気を遣っている人 ・健康的な生活を送っている人 ・不特定多数との性交渉がない人 ・公共などの共有物に気を遣っている人 ・手洗いやうがいをこまめに行っている人 | ・免疫力が強い人
ヘルペスにかかりやすい人の特徴
単純ヘルペスウイルス(HSV)は、空気感染や接触感染によって広がります。ヘルペスにかかりやすい人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
・妊娠中の人
・性行為の経験が多い人
・免疫力が低下している人
・ストレスや疲労が溜まっている人
・アトピー性皮膚炎などの肌の弱い人
免疫力が低下している人は、ヘルペスウイルスに対する抵抗力が弱くなるため、感染しやすくなります。アトピー性皮膚炎などの肌の弱い人は、皮膚の抵抗力が弱く、ヘルペスウイルスが侵入しやすくなっています。ストレスや疲労が溜まっている人は、免疫力が低下するため、感染しやすくなります。
性行為の経験が多い人は、性行為によってHSVに感染するリスクが高くなります。妊娠中の人は、ホルモンバランスの変化によって免疫力が低下するため、感染しやすくなります。
ヘルペスにかかりにくい人の特徴
ヘルペスにかかりにくい人の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
・免疫力が強い人
・清潔に気を遣っている人
・健康的な生活を送っている人
・不特定多数との性交渉がない人
・公共などの共有物に気を遣っている人
・手洗いやうがいをこまめに行っている人などです。
総じて「免疫力が高い人」は、ヘルペスウイルスに対する抵抗力も高くなります。健康的な生活を送ることで、免疫力は自然と高まります。また、清潔に気を遣うことで、ヘルペスウイルスの感染リスクを減らすことができます。
人生終わりと思った方へ!ヘルペス症状への対処法
口唇ヘルペスへの対処法
もし初めて口唇ヘルペスの症状を感じたなら、自己判断は避け、必ず専門家に診てもらいましょう。初感染の際には、症状が重くなることがあるだけでなく、他の病気の可能性も考えられます。様子を見ているうちに、他の人への感染リスクも増えます。
治療としては、抗ウイルス薬の内服や、患部への塗り薬が基本です。ウイルスを完全に排除することは難しいものの、抗ウイルス薬の使用でウイルスの増殖を抑え、症状を軽減することが期待されます。
患部を清潔に保ち、こすったり触ったりしないよう注意し、患部に触れた後は手を適切に洗うことが大切です。また、他人との食器やタオルの共有は避けることで、感染を防ぐことができます。
塗り薬
塗り薬は、症状が出ている部位に直接塗布することで効果を発揮します。水ぶくれの発生を抑え、痛みやかゆみを軽減する効果があります。
内服薬
内服薬は、血液中に吸収されて全身に作用します。症状の進行を抑え、再発を予防する効果があります。
現在、口唇ヘルペスの治療薬は薬局でも手に入りますが、これは再発時の方向けです。過去に口唇ヘルペスと診断され、再発を感じた場合のみ使用してください。
それでも症状が改善しない、またはヘルペスかどうかの判断が難しい場合は、必ず医師の診察を受けるよう心掛けましょう。正確な情報と適切な対応が、治療の成功と感染の予防に繋がります。
性器ヘルペスへの対処法
ウイルスは体内での増殖を始めるため、初回の症状出現時には、内服薬(飲み薬)が主に処方されます。発症後すぐの治療開始が最も効果的です。処方された薬は、症状が軽減されても指示通りに飲み切ることが重要です。
早期治療のための飲み薬
頻繁に再発する場合、最初の症状(チクチク・ピリピリ感)が出た際に、自分で早期治療を開始できるように、あらかじめ薬を持っていることが推奨されます。
塗り薬治療
皮膚や粘膜の表面のウイルス増殖を制御するための塗り薬がありますが、一部の部位でのウイルス増殖には効果が限定的です。再発性の性器ヘルペスの治療薬は、一般の薬局やドラッグストアでは取り扱っていません。
点滴治療
特に初回の重症者や免疫が低下している方には、点滴治療が検討されることがあります。これにより、皮膚や粘膜の表面だけでなく、神経内のウイルス増殖も抑制することができます。
いずれの治療方法も、薬を使用しても症状が一時的に悪化することがあるので、注意が必要です。患部を清潔に保つことで、二次感染を防ぐことができます。患部をこすったり触ったりしないように注意しましょう。また、石鹸で優しく洗い、清潔なタオルで拭き取ってください。
ヘルペスの治療薬はなに?再発防止の対策について
ヘルペス治療薬は?
ヘルペスの治療薬は、大きく分けて「内服薬」と「外用薬」の2種類があります。
内服薬
主にアシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬が使用されます。これらの薬は、ヘルペスウイルスの増殖を抑制する働きがあります。内服薬は、発症初期のできるだけ早い段階で服用すると、症状の軽減や治癒までの期間を短縮するのに効果的です。
外服薬
主にアシクロビル、ビダラビンなどの抗ヘルペスウイルス薬が使用されます。これらの薬は、ヘルペスウイルスの増殖を抑制する働きに加えて、皮膚の炎症を抑える働きもあります。外用薬は、水ぶくれができた後に使用すると、症状の悪化を防ぐのに効果的です。
ヘルペスは一度感染すると、体内にウイルスが残り、再発を繰り返します。そのため、症状が出た際には、早めに治療を開始して、再発を予防することが大切です。
なお、ヘルペスの治療薬には、副作用が出る場合があります。内服薬では、一部の人で、吐き気、下痢、頭痛、倦怠感などが、外用薬では、皮膚の赤みやかゆみなどが報告されています。副作用が出た場合は、医師または薬剤師に相談しましょう。
ヘルペスの再発防止に日常からできること
ヘルペスウイルスは、一度感染すると完全に消滅することはありません。そのため、再発を繰り返す可能性があります。ヘルペス再発を防止するためには、日常生活から以下の対策を心がけましょう。
免疫力を高める
ヘルペスは、免疫力が低下すると再発しやすくなります。そのため、バランスの良い食事や十分な睡眠をとり、規則正しい生活を送ることで、免疫力を高めましょう。また、適度な運動も免疫力アップに効果的です。
ストレスを溜めない
ストレスも免疫力を低下させる原因となります。仕事や人間関係など、ストレスを溜めないように心がけましょう。
過度な日光浴を避ける
強い日光を浴びると、免疫力が低下したり、ヘルペスウイルスが活性化したりしやすくなります。夏場は、日傘や帽子などを活用して、日光を浴びないようにしましょう。
性交渉時の感染予防
性器ヘルペスの再発時には、性交渉を避けましょう。また、再発していない場合でも、コンドームを使用することで、パートナーへの感染を防ぐことができます。
症状が出たら早めに治療する
ヘルペスの症状が出たら、早めに抗ウイルス薬を服用することで、再発のリスクを抑えることができます。
ヘルペス感染!気になるパートナーとの関わりについて
ヘルペスのこと彼氏(彼女)に言えない!どうしたら良い?
ヘルペスについて彼氏(彼女)に言えない状況、心苦しいですよね。ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる感染症で、症状が出ている時期は感染力が高まります。そのため、パートナーに感染させたくない気持ちは、とてもよくわかります。
ヘルペスについて彼氏(彼女)に伝えるかどうかは、最終的にはご自身の判断になります。しかし、もし伝えることを決断された場合は、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
相手の気持ちに寄り添いましょう
まずは、相手の気持ちを理解しようと努めましょう。ヘルペスについてよく知らない人にとっては、不安や恐怖を感じるかもしれません。そのような場合は、ヘルペスについて正しい知識を伝え、相手の不安を解消するようにしましょう。
感染予防対策を説明しましょう(お互いに理解する)
ヘルペスの感染は、症状が出ている時期のキスや、食器、タオルの使い回しなどによって起こります。そのため、症状が出ていない時期は、感染予防対策を徹底することも大切です。具体的には、以下のような対策が挙げられます。
・症状が出ている時期は、キスを避ける
・食器やタオルは、共有せずに使い分ける
・手をよく洗う
・水ぶくれを破らないようにする
何より誠実に伝える
ヘルペスについて伝えることは、勇気がいることかもしれません。しかし、誠実に伝えることは、パートナーとの関係を築く上で大切なことです。自分の気持ちや不安などを素直に伝え、相手の理解を得るように努めましょう。
もし、彼氏(彼女)に伝えることに不安を感じている場合は、信頼できる友人や家族に相談してみるのもよいでしょう。
ヘルペス持ち同士のカップルはどうしたら良い?
ヘルペス持ち同士のカップルの場合、性交渉による感染を防ぐために、以下の点に注意が必要です。
・発疹のあるときは性交渉を控える
・コンドームを使用すること
・抗ウイルス薬を服用すること
ヘルペスウイルスは、粘膜や皮膚の傷口から侵入して感染します。そのため、発疹のあるときは、粘膜や皮膚に傷口ができやすいため、性交渉を控えることが重要です。また、コンドームはヘルペスウイルスの感染を完全に防ぐことはできませんが、感染リスクを減らすことができます。
さらに、抗ウイルス薬を服用することで、ヘルペスの症状を軽減したり、発症を予防したりすることができます。ヘルペス持ち同士のカップルでも、十分な注意を払えば、安心して性生活を楽しむことができます。
彼氏、彼女がヘルペス持ちだと分かったら!どうしたら良い?
彼氏(彼女)がヘルペス持ちだと聞いて、ショックや不安を感じるのは当然のことです。まずは、心を落ち着かせること。感情のままに問いただすことは注意です。この記事を参考に、決してヘルペス感染は珍しくないこと、また付き合っていけることを理解しましょう。
そして、パートナーにヘルペスの種類や症状、感染経路、感染予防法などについて話し合ってみましょう。ヘルペスには、性器ヘルペス、口唇ヘルペス、帯状疱疹などがありますが、彼氏がどのような種類のヘルペスを保有しているのかは、今後の付き合い方を考える上で重要なポイントです。
・性交渉時には必ずコンドームを着用する
・症状が出ている場合は、性交渉を避ける
・彼氏が再発抑制療法を受けている場合は、治療を継続してもらうことを勧める
・自分自身も、定期的に健康診断を受け、ヘルペスの感染を早期発見できるようにする
性器ヘルペスは、現在のところ根治する方法はありませんが、再発を抑える治療法はあります。再発抑制療法(半年〜1年の間の抗ウイルス薬を1日1錠内服)では、抗ヘルペスウイルス薬を服用することで、ヘルペスの活動を抑えて、症状の発現を抑制します。
彼氏が再発抑制療法を受けている場合は、感染のリスクは低くなりますが、完全にゼロになるわけではありません。そのため、性交渉時には必ずコンドームを着用しましょう。また、症状が出ている場合は、性交渉を避けることが大切です。
彼氏がヘルペス持ちだからといって、嫌いになること、敬遠すること、別れる必要はありません。ヘルペスに関する正しい知識を身につけ、感染予防を徹底することで向き合っていくことで、一緒に向き合っていくことができます。彼氏と話し合い、お互いに納得できる方法で付き合っていけるといいですね。
ヘルペス感染して人生終わり?そんな方への質問まとめ(Q&A)
ヘルペスで学校に行ってもいい?判断は?
結論として「口唇ヘルペス症状」であれば、マスクをして登校可能です。発熱や、全身に水疱がある場合は欠席判断が賢明です。
日本では、学校保健安全法に基づき、学校感染症の出席停止期間が定められています。口唇ヘルペス・歯肉口内炎のみであれば、マスクをして登校することができます。ただし、発熱や全身性の水疱がある場合は、欠席して治療が望ましいのです。
ヘルペスで学校に行くことができるかどうかは、ヘルペスの種類や症状によって異なります。口唇ヘルペスの場合は、マスクを着用して、患部を触らないように注意すれば、登校することができます。発熱や全身性の水疱がある場合は、欠席して治療をすることをお勧めします。
口唇ヘルペスは何もしなくても治るの?最短何日で治るの?
ウイルスそのものの死滅はありませんが、目にみえる症状の治癒は3日〜2週間程度で治ります。口唇ヘルペスの症状は、通常、ピリピリやチクチクといった違和感やかゆみ、痛みとしてまず現れます。その後、数時間以内にその部位が赤く腫れ上がるのが特徴的です。
さらに2〜3日後には、赤く腫れた部位に水ぶくれが形成されるようになります。当初は小さな水ぶくれが複数形成されることが多いですが、これらが合体して一つの大きな水ぶくれとなることもあるのです。そして、この水ぶくれは1〜2週間のうちに乾燥し始め、かさぶたとして固まります。このかさぶたの段階を迎えると、症状は次第に治癒していきます。
ヘルペスはしょっちゅうできるもの?繰り返すの?
はい、繰り返すものです。ヘルペスは、一度感染すると体内に潜伏し、免疫力が低下したときに再発することがあります。そのため、再発する頻度や症状の程度には個人差があり、人によって「しょっちゅうできる」と感じる人もいれば、年に数回しか再発しない人もいます。
再発を繰り返す原因は、疲労やストレス、病気、月経、妊娠、日焼けなど、免疫力を低下させるものが挙げられます。また、性器ヘルペスの場合は、性行為による感染の可能性もあります。
ヘルペスの再発を予防するためには、日頃からバランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠など、健康的な生活を心がけることが大切です。また、疲労やストレスをためないようにすることも重要です。
ヘルペスを放っておくとどうなる?
HSVは、一度感染すると、体内に潜伏し、再発を繰り返します。ヘルペスを放置すると、以下のようなリスクがあります。
・他の人に感染させてしまう
・症状が悪化したり、長引いたりする
・強い頭痛、目のかすみ、便秘などのリスク
・妊婦が感染すると、胎児に感染するリスク
ヘルペスの症状は、主に、発疹、かゆみ、痛みなどです。症状が悪化すると、発熱、リンパ節の腫れ、全身倦怠感などの症状が出ることもあります。また、再発のたびに、症状が悪化しやすくなります。
ヘルペスは、症状が出ている部分に触れたことで感染します。そのため、ヘルペスを放置すると、他の人に感染させてしまうリスクが高まります。特に、性行為によって感染する性器ヘルペスは、注意が必要です。妊婦がヘルペスに感染すると、胎児に感染するリスクがあります。
ヘルペスの治療は、抗ヘルペス薬を服用することで行います。抗ヘルペス薬は、HSVの増殖を抑えて、症状を改善します。ヘルペスの症状が出たら、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けることが大切です。
大人になって初めてヘルペスにかかったらどうなる?
大人になって初めてヘルペスにかかった場合、症状は重症化する可能性があります。これは、幼少期にヘルペスに感染すると、体内にウイルスに対する抗体ができて、再発の際には軽症で済むことが多いためです。
しかし、大人になってから初めてヘルペスに感染した場合、体内に抗体がないため、ウイルスが活発に増殖して、強い症状を引き起こすことがあります。
具体的な症状としては、感染した部位の赤みや腫れ、水ぶくれの発生、発熱、頭痛、倦怠感などが挙げられます。症状は、感染から2〜4週間程度で治まりますが、完治することはなく、再発を繰り返す可能性があります。
ヘルペスに感染した場合は、早めに皮膚科を受診して、適切な治療を受けることが大切です。抗ヘルペスウイルス薬を服用することで、症状を軽減したり、再発を予防したりすることができます。また、感染した部位を清潔に保ち、掻いたり、こすったりしないように注意することも重要です。
口唇ヘルペスで性行為はできない?キスでもうつるの?
症状が出ている間は、あなたのためにも、パートナーのためにも性交渉は控えましょう。ヘルペスは、水ぶくれや唾液、涙などの体液にウイルスが含まれていて、接触することで感染します。症状が出ている間は、水ぶくれや体液が漏れ出ている可能性が高いため、感染のリスクが高くなります。
また、症状が出ていなくても、唾液や体液にウイルスが含まれていることがあります。そのため、症状が出ていなくても、コンドームを使用しない性行為は避けるべきです。ヘルペスの感染を防ぐためには、症状が出ている間は性行為を控える、コンドームを使用する、口唇ヘルペスがある場合はオーラルセックスを控えるなどの対策が有効です。
キスは、ヘルペスウイルスが感染する主な経路の一つです。症状が出ている人の口や唇から、水疱や粘膜の分泌物に含まれるウイルスが、キスを介して健康な人の口や唇に付着することで感染します。また、症状が出ていない人でも、唾液や涙、汗などに少量のウイルスが排出されており、キスや頬ずりなどでうつる可能性があります。
ヘルペスは他人に感染しますか?飛沫感染や空気感染は?
はい、人から人へ「接触感染」します。また「飛沫感染」「空気感染」も、感染経路として認められています。
接触感染
最も一般的な感染経路です。口唇ヘルペスや性器ヘルペスの場合、水疱やびらんなどの病変部に直接接触することで感染します。帯状疱疹の場合、水ぶくれやびらんなどの病変部に直接接触することで感染するほか、ウイルスに汚染された手指や器具などを介して間接的に感染することもあります。
飛沫感染
くしゃみや咳などで飛び散った飛沫に含まれるウイルスを吸い込むことで感染するものです。水痘の場合、水痘に罹患した人がくしゃみや咳をした際に、飛び散った飛沫に含まれるウイルスを吸い込むことで感染します。
空気感染
水痘に罹患した人がくしゃみや咳をした際に、空気中に飛散したウイルスを吸い込むことで感染するものです。水痘は、空気感染の感染力が高い病気として知られています。
口唇ヘルペスは、空気感染によっても感染する可能性があります。しかし、空気感染による感染力は飛沫感染に比べて低いとされています。そのため、口唇ヘルペスに罹患した人がくしゃみや咳をした際に、周囲にいた人が感染する可能性は低いと考えられます。
口唇ヘルペスの感染力はいつまで?
口唇ヘルペスの感染力は、症状が出ている期間中は非常に高くなります。水ぶくれやかさぶたができる前や、水ぶくれが破れた後も、ウイルスが活動しているため、感染する可能性があります。
具体的には、症状が出ている期間は、水ぶくれやかさぶたができる前、または水ぶくれが破れた後からかさぶたが完全に治るまでです。通常、水ぶくれやかさぶたができる期間は約7〜10日間です。
また、症状が出ていない期間でも、ウイルスは体内に潜伏しています。しかし、体調を崩したり、疲労がたまったりしたときに、ウイルスが活性化して再発することがあります。この場合、再発した期間中は、症状が出ている期間と同じように感染力が高くなります。
ヘルペスのうつる確率は?
ヘルペスのうつる確率は、大きく分けて「症状があるとき」と「症状がないとき」の 2 つに分かれます。
症状があるとき
症状があるときは、水疱や潰瘍など、ウイルスが直接接触する部位から感染します。そのため、水疱や潰瘍に触れた手で目や鼻など粘膜を触ると感染する可能性があります。
また、水疱や潰瘍から出た分泌物が飛び散って、他人の粘膜に付着することでも感染することがあります。症状があるとき、ヘルペスのうつる確率は、100%近くとも言われています。
症状がないとき
症状がないときも、ヘルペスのウイルスは体内に潜伏しています。この状態では、通常は感染しませんが、免疫力が低下しているときやストレスを感じているときなど、体調が悪いときには、症状がなくても感染する可能性があります。症状がないとき、ヘルペスのうつる確率は、症状があるときよりも低くなりますが、ゼロではありません。
この記事のまとめ:ヘルペス感染して人生終わり?について
安心してください、ヘルペス感染で人生が終わることはありません。ヘルペスは、一度感染すると完治することはありませんが、治療や予防薬で症状を抑えることができます。ヘルペスに感染していても、結婚や出産、仕事、人間関係など、人生を普通に送ることができます。
ヘルペスの治療には、抗ウイルス薬が使用されます。抗ウイルス薬は、ヘルペスの増殖を抑え、症状を軽減することができます。適切な習慣改善と治療薬で、ヘルペスとうまく付き合い、これからの人生を有意義に過ごしていきましょう!
この記事の参考文献